共同創造(コプロダクション)資料のご紹介です。
資料に平易版(Easy Read)があるときは、それが一番私にとってはわかりやすく、とても気に入っている資料の一つとして、
Social Care Institute for Excellence (SCIE) による
「社会福祉領域でのコプロダクション:コプロダクションとは何か、どのようにするか」平易版Co-production in social care: What it isand how to do it (Easy read summary)
(アクセス:2020年12月5日)
をご紹介します。
共同創造(コプロダクション)についての説明をいくつか抜き出します:
共同創造(コプロダクション)とは、サービス提供者側とサービスを利用する人やその介護者がともに取り組むことを意味します。(p.1)
共同創造(コプロダクション)の基本の意味は、何かをするために共に取り組む、ということです。異なる視点や考えをもった人たちが、誰にとっても良いものとなるよう集まってとりくむことです。(p.3)
共同創造(コプロダクション)は、サービスを利用する人、介護者、そしてサービスを運用する人たちが対等な立場で集まります。対等とは、他の人よりも大事な人というのがいるわけではない(誰もが同じように大事な人である)ことを意味します。(p.4)
共同創造(コプロダクション)で大切なこと
- サービス利用者、介護者、サービス提供者が皆で同じことのために一緒に取り組む
- サービス利用者と介護者がもつ力(パワー)と統制権(コントロール)が増す
- サービス利用者と介護者は、サービス側のすること全ての一員となる
- サービス利用者と介護者は、その知識とそのできることがある、価値ある存在であることをサービス側は理解する
- サービス側のためにしたことに対して何かを得る-謝礼を支払われたり、何かを無料でできたり、新しいことを学んだり
- サービスがどのように行われるかについて、管理者よりも、サービス利用者や介護者と接して働くスタッフの発言力が増す
共同創造(コプロダクション)の原則
- 対等性(Equality)
誰もが持ち寄るものがあり、誰かだけがとりわけ大切ということはない(皆が同じように大切) - 多様性(Diversity)
コプロダクションにおいて皆が参加できているように - アクセス(Access)
コプロダクションへの参加が、誰かにとっては難しいようなことはあってはならない - 相互性(Reciprocity)
コプロダクションに取り組むことにより皆がそれぞれ何かを得る。お金のこともあれば何かを無料でできるとか。友達ができる、誰かの役に立つことで気持ちが良いなども
などが大きな字で、絵と共に記されていました。
平易な言葉にすることで、表現しきれないことも出てきてしまうのだろうとは思いますが、より多くの人がその意味をつかむことができる、アクセスできるということはとても重要なことだと思いました。
東京大学 コプロダクション研究チーム 宮本有紀
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