医療政策・医療行政に患者視点の導入が重要であるという考えでの取り組みということで、コプロダクションとも関係すると思い、「健康と病の語りデータベース」のご紹介です。
「体験した人にしか語れないことがある」
健康と病の語りデータベース
Database of Individual Patient Experiences: DIPEx
というものがあります。
DIPEx自体は、もともとイギリスからはじまっているようですが
元は、2001年にDIPEx Charity↓
https://dipexcharity.org/ がはじめた https://healthtalk.org/
ディペックス・ジャパン DIPEx Japan
https://www.dipex-j.org/
にもたくさんの語りが公開されています。
ディペックス・ジャパンは
- 「患者さんやご家族へ」情報や知恵と勇気、心の支えを提供する
- 「友人・職場の人など周囲の人々へ」病を患うことについてわかりやすく提示して患者さんの社会生活の質の向上
- 「医療系学生や医療者の教育に」活用する
- 「患者体験学の確立」:医療政策・医療行政には患者視点の導入が重要であるとの思いから、「患者体験学」の体系を整え、患者の声を確かな学術的研究に結びつけていく
ことを目指しているとのことです。
また、ディペックス・ジャパンでは、1つの疾患につき必ず複数の体験(語り)が集められているそうです。
研究チームの印象に残ったこと・自由な感想
- 患者さんの声が重要だと思っても、患者さん達に協力を依頼したりコンタクトしたりにたどり着けない人達も多そう(特に医療の教育現場など。)。患者さんの声を紹介する等の時にもこういったデータベースは重要。
- 医療に関わる何かを作り出すときに、その計画段階から患者の立場の人達に入ってもらうのは重要かつ不可欠だけれど、参加してくれている人達が全患者さんや全ての状況を代表しているわけではないから、このようにたくさんの語りに接することができるデータベースは貴重。
- 複数の語りが公開されていることはすごい。また、項目で整理されていたり、一つ一つの語りは短めで見やすくて、テキストでも読めてすごい。