共同創造Co-production資料40: 精神障害・発達障害の当事者参画推進に向けたガイダンス

共同創造に関連する資料のご紹介です。

精神障害・発達障害の当事者参画推進に向けたガイダンス
https://porque.tokyo/2025/04/22/guidelines-for-ppi/
です。
これは、一般社団法人精神障害当事者会ポルケさんによるもので、
「精神障害・発達障害のある人の会合出席に期待される合理的配慮チェックリスト」は
会議参加前の合理的配慮、会議中の合理的配慮、会議参加後の合理的配慮の合計17項目が一覧になっており、さらに、その後のページでそれぞれの項目についての解説がついています。

たとえば、
(2)会議参加中の合理的配慮
には、項目7から12までの6項目があり、そのうち
「No.10 適度な休憩と時間配分の配慮」
という項目に対する解説として、

長時間に及ぶ会議は、当事者にとって疲労や緊張から体調を崩す要因になり得ます。そのため、1時間おき程度に短い休憩時間を設定する、休憩のタイミングを議事に明示して見通しを立てやすくする、といった配慮が重要です。「休憩が欲しい時は遠慮なくお知らせください」等と最初に断っておくことは重要です。休憩中は別室で静養できるよう控室を用意したり、飲み物を提供したりすることも検討します。時間配分についても、あらかじめ「本日の会議は○時まで」と定刻終了を徹底し、議論が白熱しても時間内に終わらせる運営を心掛けます。定刻を大幅に過ぎる長引く会議は集中力が切れ当事者に大きな負担となります。

という解説がついています。(精神障害・発達障害の当事者参画推進に向けたガイダンス p.7より引用)

またこのガイダンスには、実際に行政会議に参画している方たちへのインタビュー結果の報告も掲載されており、行政会議の参画にあたっての困難のカテゴリー一覧などがあり、この結果は行政会議への参画についてのものではありますが、あらゆるミーティングなどに当てはめて考えることのできるものなのではないかと思われます。

このような、日本での取り組みがあること、とてもすばらしいことで、さらに、それをこんな風にわかりやすく発信してくださっていることにも感謝ばかりです。
また、記事内で引用した、「適度な休憩と時間配分の配慮」は、精神障害・発達障害のある人に限らずとても重要な要素だと思っています。私自身が集中力の持続する時間がそれほど長くなく、また、トイレにすぐに行きたくなる、水分摂取ができるかどうかが気になる、いつ終わるのか気になるなどがあります。こうして誰にとっても参画しやすい場が増えていくことは重要だなと感じましたし、障害のあるなしに関わらず、自分が参加しやすくなるために必要なことを表現していくことは重要だと感じました。
東京大学コプロダクション研究チーム 宮本有紀

【活動報告】精神障害・発達障害のある人の当事者参画推進にむけたガイダンスの発行(令和6年度「キリン・福祉のちから開拓事業」助成事業)